ユースリーチが描く持続可能な未来<Ⅱ>

世界のみんなと仲良くしたい! でも、実際はどうなのか知らないことばかり。海外から来ている「技能実習生」って、どんな仕事や暮らしをしているのだろう。
海外から輸入されている農作物や製品は、どのような環境でつくられているのだろうか。環境や人権に配慮している会社や製品を選んで、お互いを認め合える関係をつくりたい!

長野県にいる「技能実習生」の状況を教えてください 
松本市に拠点を置くNPO法人CTNの代表理事で信州大学グローバル化推進センター教授の佐藤 友則さんに聞きました。

Q.技能実習生や外国人労働者は、どんな仕事や暮らしをしていますか?
中小の製造業で「技術力はあるが人手がない」というメーカーに多い。レタスやきのこ、りんごといった農産物栽培に関わる人もそれなりにいる。生活環境が悪いうえに金が貯まらず、単純作業で技術も身につかないといった問題がある。

Q.どのようなルートで日本にやってくるのですか?
各国の「送り出し機関」にお金を払って、日本へやってくる。貧しい家で育ち「親に楽をさせられる」とか、うまい話を聞かされて「よし、私も」と思うが、情報を全く持っていないので、だまされて来ている。

写真は松本市で例年開かれている国際交流と多文化共生のお祭り「こいこい松本」の様子

Q.日本の「多文化共生」は、なにが問題ですか?
国にやる気がなく、公的な支援もない。まず「多文化共生基本法」を定め、入国管理と外国人の受け入れ制度、教育とメディアを変えて、意識を変える必要がある。多様な考え方や行動様式を受け入れて、日本の発展につなげていく視点が大事。日本に魅力がなければ、外国人は他国へ行ってしまう。外国由来の子どもたちは、将来の日本の力になり、「ともに日本をつくっていく存在」だ。少子高齢化で縮小していく日本の深刻な危機を直視して対策すべきだと思う。

インタビューの様子は、こちら↓からご覧いただけます

外国由来の人々と対等な関係で、パートナーとしてつきあおう