人権・福祉分野「ヒューマン・ライブラリー」

ユースリーチの人権・福祉分野でヒューマン・ライブラリーの活動をしている皆さんにお話を伺ってきました。

「ヒューマン・ライブラリーって何?」

ヒューマン・ライブラリーとは当事者の声を、当事者本人によって世界に発信していくことを言います。長野では2017年からこの活動をはじめ、昨年からユースリーチの学生もかかわっており、今年で2年目になります。人々が何を思い、何を感じて日々を過ごしているのか、実際に当事者のお話を聞きながら、その人の人生を「本」と見立ててみんなで考えていく企画です。

今回、私たちYouth広報部がお邪魔したのは、11月30日に長野会場で行われたものになります。

まずは、ヒューマン・ライブラリーが始まったきっかけについて、スタッフの学生さんにお話を伺いました。

ヒューマン・ライブラリーを始めたきっかけは?

「2年前までは、大人中心で行われていたイベントでしたが、徐々にヒューマン・ライブラリーの意味に感銘を受けた学生が中心に、企画や運営をするようになりました。

また、自分たちが、この企画に参加している1番の目的というのは、お互いが理解をしあえて、皆が暮らしやすい世の中にしていくことと、相手を知ってもらうということです。この相手を知るということがヒューマン・ライブラリーの中では最も大切なことであり、これによって偏見なく相手と関われるようになります。こういうみんながフェアな世の中になってほしいという願いから、この企画に参加するようになりました。」

今なお、偏見や差別を受けて苦しんでいる人が沢山いる中で、実際にそのような経験をされた方々のお話を聞けるということは、私たちにとっても貴重な経験になると同時に、考えさせられることも沢山あります。それを、まだ若い学生の皆さんが主体となって、活動されているということにとても心が動かされました。

次に、ヒューマン・ライブラリーで活動してみての、やりがいについて話を聞いてみました。

ヒューマン・ライブラリーをやってみてやりがいを感じることとは?

「やりがいは、常に感じているのですが、一番は、新しい世界を知ることができ、自分の世界が広がるということですかね。他には、色々な人と関わることによって、様々な考えを知ることができたり、またスタッフになるとより詳しく当事者の方のお話を聞くことができるので、とても得だと感じています。」


スタッフでなくても、刺激を受けるのに、実際に運営しているともなれば、毎回刺激を受けるので、やりがいは相当感じているのではないかと思いました。また、様々な人生を送ってきた人たちの話が聞けるので、自分の視野が広がり、私たちもとても勉強になりました。

(小林さん)

次は、ヒューマン・ライブラリーのこれからについて聞いてみました。

ヒューマン・ライブラリーのこれから目指すところとは?

「まずは、もっとたくさんの人たちにヒューマン・ライブラリーの存在を知ってもらうということを目標としてやっていきたいと思います。とにかく人と話すことが好きな人にはお勧めしたいし、是非参加してほしいと思っています。普通に生活しているだけでは関われない人からたくさんのお話を聞くことができるので、自分の視野を広げる意味でも、色々な年齢層の方たちに知ってもらいたいです。」

今回は、限られた時間の中での取材でしたが、スタッフの学生さんをはじめ、沢山の方々からお話を聞けて、私たちYouth広報部も勉強させられることが沢山ありました。障害者や社会的マイノリティというワードに敏感になっている今の時代は、その当事者の方たちにとって、とても生きづらい世の中になってきていると私たちも感じております。そんな中でも、そういう偏見や差別を無くそうと懸命に活動している学生がいるということを、もっと多くの人々に知ってほしいと思った取材でした。